石垣いちごの豆知識

いちごの品種  

いちごの種類は品種改良等、幾多の変遷を経て現在の「あきひめ」にいたっております。この地区では、エキセルショアー(明治時代)ビクトリア(大正時代)福羽(昭和始め)堀田ワンダー(昭和35年頃より〜この頃より観光いちご狩りが始まる)と変わり、その後駿河エース・久能早生等が導入され、平成3年より現在の「あきひめ」の栽培が徐々に始まり、以来急速に普及し現在は「あきひめ」が主流となっております。「あきひめ」の特徴は酸味が少なく、甘く食べやすいことから、消費者の嗜好にマッチしたいちごとして、いちご狩りはもとより市場においても高い評価を得ています。

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石垣栽培の利点  

斜面を利用して石垣の間に栽培することにより、万遍なく太陽の光を浴び、昼間暖められた石垣(ブロック板)が日没後まで保温の役目をしている(いわば自然の暖房)ため、いちごの生育におおいに効果があります。また、栽培面が傾斜しているため、余分な水分を吸収させないための水分コントロールが自然にできます。これらが甘いいちごの育つ要件になっています。

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いちご栽培の流れ  

温暖な気候に恵まれた久能海岸一帯は、早くからいちご栽培が盛んな地区で、通称「久能いちご」と呼ばれて東京はじめ各地の市場に出荷されてきました。地形を巧みに利用して石を積んだ、他には類を見ない独特の栽培方法から「石垣いちご」 とも言われております。昔は海岸に打ち上げられた玉石を使って石垣を組んでいましたが、その後コンクリー板を考案し、以来整然と並べられたコンクリー板の間にいちごが植えられております。

いちご作りは、5月より富士山麓の高冷地での苗作りから始まります。丈夫でしっかりした苗を作るため何度も現地へ通い、苗の手入れ、水かけ等の作業が続きます。一方いちご畑では石垣を取り外し、十分な肥料を施し再び石垣を組み直します。炎天下での作業は大変ですが良いいちご作りには欠かせない仕事です。

9月中旬頃から山から苗を下ろし石垣に定植します。それから収穫するまでの間、我が子を育てるように日々園を見回り、徹底した管理が続きます。傾斜地の栽培が多いため、機械化する部分が少ないので、夏から秋にかけて栽培者にとって非常に苦労する時期であります。ただ水かけ作業は自動化されていますので、これは以前に比べて大幅に労力が軽減されています。

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石垣栽培のため、立ったままいちご狩りが楽しめます。地形上ビニールハウスはほとんど石垣ごとの一列のハウスになっております。外から見た目以上にハウス内は広く高さも十分ありますが、入り口が若干低くなっておりますので頭上に気をつけてお入りください。

いちごの摘み方、実を引っ張らずヘタの後ろの茎を切って摘んでください。